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2004年に新築で購入したマンションをほぼフルリフォームしました。
最近更新が滞っていたのはこのためで、小さな頃から引っ越しの多い家だったので、なんとかなるだろうと高をくくっていましたが、いざとなるとなかなか大変でした……。
ということで、まだ片付けはまだ完璧ではないのですが、ようやく落ち着いてきたので、忘れてしまう前にひとり暮らしのリフォーム事情について書き残しておこうと思います。
ただし私は建築の専門家ではないので、記事の内容は個人の体験や感想が中心です。
それほど住まいにこだわりがあるわけではないけれど、今後の生活を考えてぼんやりとリフォームを検討中……という、昨年くらいまでの私みたいな方がもしいたら、この記事でもう少し計画を具体的にしていただけたらいいかな、なんて思っています。
ちなみに我が家は73平米(3LDK)。おひとりさまには少し広すぎるのですが、それについても今回じっくりと思案。ひとまずは今後も住み続けるプランでリフォームを決めました(くわしくは後述)。
単身アラフィフがフルリフォームをすることにした理由

写真が改装前のお部屋。ごく一般的な分譲マンションです。
築20年、家中のあらゆるものが傷み、汚れ、壊れてきた
一時は同居人がいて、しかもどちらも自宅稼働の多いお仕事。犬と暮していたこともあったので、床、壁の傷みがなかなか酷く、ワックスの剥がれたフローリング(ダイニングテーブル周辺)からささくれが立ち上がり、うっかり踏むと靴下が死亡するような状態に。

浴室の床も剥げてます。

さらに経年によって(15年目あたりから)食器乾燥機、浴室乾燥、水まわり、照明器具、エアコンなどなどがいっせいに不調を訴えはじめました。
それでも生活に決定的な支障が出ないかぎり、だましだまし暮らし続けてきたのですが……。
- 2019年から一人暮らしになった。
- 傷みの酷かった一部屋のみリフォーム。
- 驚くほどキレイになったのでフルリフォームを決意!!
お金の事は気になりましたが、水回り、電気製品など、すべての形あるものにはいずれ寿命が来ます。
そのことを思うと、
- 壊れた部分をその都度直していくよりは、一気に入れ替えたほうが工賃は割安になるはず。
- 新しいもののほうが圧倒的にユーザビリティに優れ、かつ省エネ設計なはず。
アラフィフとなった今リフォームを敢行して、25年住めば75歳。先のことは分からないとはいえ、これって平穏に年齢を重ねたとしたら次の局面(老人ホームのようなところへ移るか、もう5年住むか)を考えるのにちょうどいいタイミングなのでは?
しかも今現在、我が家は親も健在です。でもこれをもし5年遅らせると、もしかしたら今ほど自分を優先出来ない状況になっているかもしれなくない?
いろいろなパターンを考えれば考えるほど、今しかないでしょ、となりました。
とはいえもちろん、リフォーム以外の選択肢も考えなかったわけではなくて。
住み替えも検討したけれど
73平米の3LDK、どう考えても一人暮らしには広すぎます。
このマンションを売って、もう少し狭いところに住み替えをするのはどうだろう。
当然考えました。しかし。
- 高い!!!!!
今のマンションが、築20年にもかかわらず購入時の価格の1.8倍になっているのは嬉しいことではあるのですが、
- 便利な場所なのでできれば近くで住み替えたい。
- 新築じゃなくてもいいけど、今よりは築浅に住みたい。
- いい年のフリーランスなので賃貸は不安。
こんな感じの条件だと、50平米くらいでも余裕で足が出てしまうんですよね。住宅高騰恐るべし。
部屋が狭くなれば、各種基本料金、固定資産税が安くなるというメリットもありますが、大は小を兼ねるという格言もあります。
部屋が広いならそれはそれでいつか身内や相方くん、何なら友人知人とシェアすることも可能だし……。
というわけで、ここで住み替えというプランは白紙になりました。
リフォームの内容と流れ、日程
リフォームのスタイルは予算や家族構成によってピンキリですが、おひとりさまアラフィフである私の場合はこんな感じでした。
リフォームの内容
まずは今回のリフォームでやったこと……といっても、私はそれほど住まいにこだわりがあるほうではないので、基本的には、
- 古いもの、壊れてしまったものを新しくきれいにしたい。
- 入居時から床の白さが好みじゃなかったので、濃いめのフローリングにしたい。
- それ以外に強いこだわりはないが、年齢を重ねても暮しやすい空間にしたい。
- ナチュラルでさわやかよりは、暗めで落ち着いた雰囲気が好き。
最初の希望、要望はこれくらいでした。
そこから何度か打ち合わせを重ねていくうちに、これまでの生活でなんとなく不便に思っていたことや、よくよく考えたら不要なんじゃないかとか、逆にあったらいいんじゃないかということがいくつか出てきて、じゃあどうしようかな、と。
リフォームというと、家族が多くてたくさんの要望をとりまとめなくてはならなかったり、こうしたいという明確なビジョンがある場合が多いのかもしれませんが、私はわりとぼんやりしたところから自分の優先したいこと(機能か見た目かなど)やこだわりたいポイントが明確になっていった感じです。
で、その結果行ったのが以下のメニュー。
対面キッチン(仕切り壁あり)からL字オープンキッチンに
壁をぶち壊すのはお金も掛かるし工期も長びく……ずいぶん迷いましたがどうせなら、ということで大改造。
キッチンは最低限置かなくてはならないもの(レンジ、冷蔵庫)もあるし、シンクとコンロの設置出来る場所も限られてしまうので、色を決めたらほぼ自動的に図面が完成。ショールーム(Panasonic)のお姉さんもサクサク進めて下さる方で頼もしかったです。
完成後はエアコンが効きやすくなり、洗い物をしながら映画や動画を観ることができるようになって大満足。

オープンキッチンは広々して気持ちがいいですが、収納が減ったりキッチンが丸見えになるというデメリットもあるので、家族や来客の多いお家はじゅうぶんな検討が必要です。
ユニットバスと洗面ユニットの入れ替え
こちらはTOTOさんで決めました。こだわったのはとにかく掃除がしやすいこと。

今回のリフォームでは、水まわりに限らず気がつけば「掃除できますか?」を連発していました。
リフォームでのこだわりは見た目や機能面など人それぞれありますが、私の場合はとにかく「掃除しやすい」が重要だったみたいです(あとから気付く)。
壁とフローリングの張り替え
2019年にリフォーム済みの一部屋を除くLDK+2部屋と水回りで行いました。

床は本当はブラックウォルナットにしたかったのですが、あまりに暗すぎるかな……と日和ってブラックチェリーに。今はやっぱりブラックウォルナットでもよかったかもと思ったり思わなかったり(まだ迷ってる)……まあ仕方ないです。
壁もグレーとか暗めにしたかったのですが、いろんなことを決めていく中で疲れてしまって。「もう無難な感じでいいか」と安直に白に決めてしまいました。
個性的な選択をして失敗するよりはシンプルなほうがいいのですが、この辺の根性のなさがおしゃれ人間とそうではない人間の違いですね。
そのほか(補記)
他にはこんなことをしました。
- リビングの電話台を潰して物入れに。
- 見切り材(部屋と部屋、部屋と廊下の仕切り)を極力減らしてフラットに。
- 照明器具、エアコンを新調。
- 一部の窓をロールカーテンに。
- 便器は2019年に壊れて入れ替えていたので、今回トイレは壁と床のみ。
電話台を潰して収納にするアイデアは、リフォーム会社の担当者さんからおすすめいただきました。
そういえばもう電話台って、使わないですもんね。

見切り材をなくす提案も担当者さん発信。高齢になってきたら足もとにひっかかるものがないのは安心ですし、掃除もしやすくなったのでよかったです。
こういう細かいことはなかなか素人にはピンとこないので、経験豊富なリフォーム会社から提案してもらえるとありがたいです。

エアコンや照明は自分で家電量販店やホームセンターから手配したほうが安く済む&選択肢も広がるのですが、面倒なので全部お願いしました。
リフォームの流れと日程
リフォームを思い立ってから完成までのざっくりしたスケジュールをまとめました。
ぼんやりとリフォームの計画を立て始める(2024年頃~)
2019年、汚れのひどかった一部屋のみリフォームをしてから、他の部屋もきれいにしたいなとずっとぼんやり考えてきました。
以来いろいろ考えて、タイミング的には今が最適だと判断し、具体的に動きはじめたのが2025年初頭。
2019年にリフォームをお願いした会社(中堅工務店、建築関係に従事する従姉妹からの紹介)にお願いするか、他の会社にするかは迷って、近隣のリフォーム会社を2件ほど覗きましたが、最終的には前回と同じ会社にお願いすることに決めました。
決め手となったのは、
- 2度目なので話がスムーズに進みそうだった。
- 担当者さんの人柄も分かっていた。
逆に他2社に気後れした理由は、
- 見た目にこだわりがありすぎる感じで温度差を感じた(A社)
- 分からないことを質問してもいまいち的を射た返答が得られなかった(B社)
会社の選択はリフォームの最大のハードルではなかと思うくらいに難しいですが、個人的には近隣のリフォーム経験のある方に情報を聞いたり、近くに店舗があるなら実際に足を運んでみるのがいいと思います。
ネットで見積もりができるようなシステムも悪くはないと思いますが、工事が始まったら会社(特に担当者)とはしばらくのあいだわりと密なやりとりをすることになります。
決定前には数字だけでなくなるべく自分の目、もしくは信頼出来る人からの情報で、しっかりと相性を見極めたいものです。
会社を決めて打ち合わせをする(2025年5月下旬~)
会社が決まったら打ち合わせです。
どうしたいかという要望と、現在の家の図面が必要となりますので、用意しておきましょう。
打ち合わせは着工までに3回から5回ほどあり、要望が実現可能かの調査や採寸(部屋だけではなく搬入、搬出経路も含む)が行われます。
また希望すれば私のように、より住みやすくするための提案をしてもらうこともできると思います。
工事の時期や期間、住みながらでも可能かなども、ある程度ここで目処がつきます。
マンションの場合、リフォームには細かな規約があるため、担当者と一緒に確認します。
内装の具体的な部分を詰めていく(2025年6月下旬~)
打ち合わせが進むと見積もりや図面が出来上がってきます。
適宜確認しつつ、
- ショールームの訪問
- カタログ、サンプルの送付、検討
- いずれもこだわりがなければ手配はリフォーム会社さんがしてくださいます。
私の場合、ショールームへの訪問はキッチン、浴室、洗面、フローリングの選定で5カ所ほど。
初回は担当者さんと赴き、メーカーの方と一緒にプランを作っていきます。
その後出来上がってきた見積もりを検討しつつ、色やオプションをどうするかなど、変更や再度確認したいことがある場合は自分でメーカーと連絡を取って動きます。
それほどこだわりのない私でもショールームは2回づつくらい回りました。念入りな方は毎日見に行くなんていう方もいらっしゃるとのこと。
正直、この期間は休みのほとんどがショールーム訪問で潰れました。部屋の隅にはカタログとサンプルが積み上がり(大げさじゃなくすごい量が来ます)、決めなくてはならないことも多すぎてなかなかのデスマーチ。
ですがここで踏ん張れるかどうかが、後悔のないリフォームが出来るかどうかの分かれ目となります。納得がいくまで向き合いましょう。
とはいえ私は何度も途中で「もうどうでもいい……」みたいな心境になりました。頑張ったけど。
着工に向けて(2025年8月)
まだまだ山積みの決めなくてはならないことと平行して、工事スタートに向けての準備を始めます。
ただし8月はお盆を挟む時期だったので、片付けなどはわりとのんびり進めることができました。
- 部屋の片付け、不要品の処分
- 移動が必要な家具の確認、保管場所の確保
- 仮住まいが必要な場合手配する
- マンションの管理組合への提出書類の準備
- 近隣への挨拶
ウチの場合、不要品はキッチン撤去時に一緒に処分して貰えるとのことだったので、とにかくいらないものをチェック。20年使ったベッドやソファにもお暇を出し、今後も使うものはすべて工事をしないクローゼットと2019年にリフォーム済みの一室に放り込みます。
一人で動かせないテレビとテレビ台、仕事用のデスクとチェストは相方くんを召喚して手伝ってもらいましたが、ひとり暮らしということで担当者さんも「移動が大変なものは声を掛けてください」と気遣って下さいました(だからひとりでも大丈夫よ!)。
空き部屋がない、用意したスペースに荷物が収まらない場合も、まずは担当者さんに相談です。
これまでの経験値を総動員して一緒に考えてくれますし、家具を移動しながら工事をすすめられるよう調整してくれる場合もあります(どうにもならない場合はレンタルボックスなどを借りることになります)。
2ヶ月半ほど掛かる工事中の仮住まいですが……これも私は相方くん宅にお世話になりました。
もともと着替えやメイク道具一式は置いてあったので、仕事道具と賞味期限の切れそうな食品や調味料を何度かに分けてバイクで運びました(車ないので)。
マンションへの提出書類の準備や近隣への挨拶は、担当の方が中心となってくださったので心強かったです。
着工(2025年9月中旬~)

というわけで、いよいよ工事スタートです。
初日の午前中は私も立ち会って、大工さんにご挨拶。一カ所にまとめてあった処分するものを確認して、キッチンや風呂釜などと一緒に運び出してもらえるようお願いします。
水回り、電気関係の配管、配線については解体してみてはじめてわかることもあり、最初の一週間ほどは頻繁に確認や打ち合わせが必要でした。
解体が済むまではイレギュラーな問題が持ち上がったり、当初の計画を変更しなくてはいけない自体も起こりがちなので、柔軟に対応できるよう心と身体の準備をしておきましょう。
解体後は担当者さんがこまめに進行状況を教えて下さるので、新しいもの(ユニットバスとか床とか壁とか)が完成するたびにちょこちょこ覗きに行きました。
人によっては毎日見に行ったりもするみたいですが、気になることがあったらどんどん担当者(大工さんではなく)に確認しましょう。
行き違いで確認できていなかったことや、イメージ違いなどの不測の事態も、早ければ対応がしやすくなります。
引き渡し(2025年11月中旬)
完成の目処が立ってきたら、引き渡しの日程を決めます。
決まったらそれまでに何度か足を運んで、ちゃんと注文通りの工事が行われているか確認しておきましょう。
- 使用パーツ、取り付け位置に間違いがないか
- 工事部分にキズやゆがみなどがないか
- 照明などの電気器具、水道、給湯器、換気扇等がちゃんと機能するか
- 工事場所以外の破損や汚れはないか
問題がなければ引き渡しとなります。
ただしもし見落としがあっても、保証期間中(ウチの場合基本1年)は対応してもらえるので、そこまで神経質になることはないです。
引き渡しは、担当者と一緒に工事箇所を確認していきます。鍵などを預けていた場合もここで返して貰います。
片付け(2025年11月中旬~)
片付けがどれくらいかかるかは、リフォームの規模や本人が片付けに使える時間によって変わります。
私の場合はほぼフルリフォームな上に家具もかなり処分してしまったので、ちょっとした引っ越しくらいの作業量となりました。
具体的には引き渡し後、仕事の合間に通いながらこんな作業を行いました。
- 掃除
- 水回りのカビ、汚れ予防(燻煙剤を炊きました)
- 換気扇フィルターの取り付け
- 食器棚やクローゼットに滑り止めシート、防虫シートを敷く
- 生活に最低限必要な家具の搬入(ベッド、冷蔵庫、レンジなど)
- PCのセッティング、電化製品の配線
寝泊まりができるようになったのは、ベッドが入ってキッチンが使用可能なレベルに整ってから。
私は無期限の居候が可能だったのであまり気にしませんでしたが、仮住まいとしてウィークリーマンションなどを手配している場合は、余分にお金が掛からないよう計画的に進めましょう。
物入れの中など細かなところはまだ放り込んだだけみたいなところもあるのですが、そのあたりは生活しつつ、少しづつ整理していこうと思っています。
リフォームを終えて
記事のはじめにも書きましたが、特に住まいに強いこだわりがあるわけではなかったので、最初は何をすればいいのか、何ができるのかまったく分からない状態でした。
途中も決める事が多すぎて、一時はどうしようかとも思いましたが……。
思いのほかなんとかなりました
人間やればできるものです。
ぼんやり考えているあいだはなかなかピンと来てませんでしたが、いざケツ(締切)が決まると分からないことは調べるし、うずたかく積み重なったカタログもさばきはじめます。
正直リフォームなんて、思い切らないとなかなか出来ないイベントです。
「いつか!」と思っているなら、ぜひこのタイミングで重い腰を上げていただければと思います。
会社選びは慎重に
リフォーム会社はたくさんあって、得意とする分野もさまざまです。
自分のやりたいこと(●●風といったビジョン、とにかく費用を抑えたいなど)を叶えられそうな会社をリサーチするのはもちろんとても大事ですが、私は今回それ以上に、
- 素人の話をきちんと話を聞いてくれるか。
- 受け答えが的を射ているか。
- 誠実さ、柔軟さが感じられるか。
といった、社風や担当者から感じる人間性、会話のスピード感などの相性も大切なポイントだなと感じました。
そういったネットや数字に反映されにくい部分を見極めるためにも、気になる会社を数社まで絞り込んだ後はできれば直接会社訪問、最低でも担当者と(電話などで)直接話してから決めることをおすすめします。
リフォームは引き渡し後もメンテナンスなどで長くお世話になる可能性が高いです。
些細なことでも気後れせずに話せそうか、自分の好みや生活スタイルを尊重してくれそうかといったところもきちんと調べて、会社選びの判断材料にしましょう。
おわりに
具体的に動き始めてから完成まで、トータル半年ほど掛かったフルリフォームについてざっくりとまとめてみました。
専門家ではないのであくまで素人の体験ですが、これからリフォームする方の何らかの参考になれば幸いです。
今はすっかりキレイにしてもらった部屋を、なるべくキレイな状態で維持できるようつとめています。
今後に備えてモノを減らしたいと考える一方、快適に過ごすための設備には積極的に投資したいなとも思案中。
いずれこの辺りについても記事にしていければいいなと思っています。