念願のバイク免許を取得して、そろそろ自分のバイクがほしいけど…。
どうやって選べばいいのかわからない!何を準備すればいいのかわからない!!
この記事では、そんな方に向けて、わたしがはじめてバイクを購入した際の体験談を紹介しています。
具体的なおすすめバイクの紹介ではなく、あくまで右も左も分からない超初心者の方へのアドバイス。
ぜったい必要なものから、あったら便利なもの、バイク選びの際の準備や、納車までに確認するべきこと等、バイクに乗るための最初の一歩をまとめました。
とにかく「何から手をつけたらいいのかわからない!」という方は、ぜひご一読ください!
必要なものをそろえよう
まずは、バイクに乗るための装備を整えます。
ざっとリストアップしてみると、
- ヘルメット(必須)
- グローブ(必須)
- ウェアやライディングシューズ(任意)
- プロテクター(任意)
特にヘルメットとグローブは、バイクに乗るためには必須です。
なるべく早めに準備しましょう。
ヘルメット(必須)
バイクに乗るために、何を置いてもまず必要となるのがヘルメットです。
ヘルメットの代表的なカテゴリは、
- フルフェイス…顔と頭全体をカバーする、もっとも安全性の高いタイプ
- ジェット…軽くて視界が広いが、フルフェイスに比べると外れやすいこと、顎など顔の下部がむき出しになるのがネック(教習所で使われているのがこのタイプ)
- システム…顎の部分を持ち上げるとジェットヘルメットのような形状になり、被ったまま飲食ができるなどフルフェイスとジェットのいいとこどりが魅力だが、やや重く、高価格となりがち
- いわゆる半ヘル…帽子のような形状で、スタイリッシュだが安全性は問題外
見た目の好みや装着時の快適さから好みは別れると思いますが、おすすめはフルフェイス、もしくはシステムヘルメットです。
理由はもちろん、安全性の高さ。特に高速道路を走行するなら、この2種類以外の選択肢はありません。
値段はピンキリです。快適さと安全性を両立しようとすると10万超えのものもある奥深いヘルメットの世界ですが、だいたい3万円~5万円代くらいまでの予算があると選択肢が広がります。
高いと感じるかもしれませんが、もしもの時には生死に直結するアイテムです。
バイク購入資金をできるだけ抑える場合も、ヘルメットにだけは十分な予算を当ててください。
メーカーも無数にありますが、迷ったら世界的にも高く評価される国産メーカー、「Arai」か「SHOEI」を選んでおけば間違いありません。
ただし若干お高めなので、それ以外で探すなら日本の自転車部品の老舗、オージーケー技研が展開するヘルメットの専門ブランド「OGK KABUTO」もおすすめです。
OGK KABUTOはお手頃価格ながら国産の安心感が得られるブランド。種類も豊富です。
構造が複雑なため高価になりがちなシステムヘルメットも、OGK KABUTOなら手が届きそうです。
さらにその他のメーカーのヘルメットを探す場合は、国の定めた技術基準に適合した製品に付けられる「PSCマーク」があるものを選びましょう。
購入は頻繁にセールの開催されるネットでも問題はありません。
ただし一度は量販店等へ出向き、プロに頭のサイズをしっかりと測ってもらい、正しいサイズを把握することをおすすめします。
グローブ(必須)
出しても時速50キロくらいまでだった教習所では、支給される軍手を使用していた方も多いと思います。
ですが公道では流れに乗れるスピードで走らなくてはならない上に、何が起こるか分からないため、必ずバイク用のグローブを使用しましょう。
バイク用クローブは種類も多く、素材も価格もピンキリですが、
- 使用したい季節に合ったもの(シンプルな春秋用/メッシュタイプなど夏用/電熱、中綿入りなど冬用)
- 転んだ際に擦れやすい手のひらや関節部分を保護できるもの(革やブロテクターで補強されたものがおすすめ)
- サイズの合うもの(ハンドルを握った状態を再現してみて、当たったり食い込んだりしないもの)
手に付けるものだけに、操作性に直結します。
高価なものは必要ありませんが、できるだけ試着して、しっかり馴染むものを選びましょう。
ブランドなら「コミネ」、「Kaedear(カエディア)」あたりがお手頃で、幅広い層に人気です。
女性はレディースモデルだけでなく、メンズのSなども、試着してみると案外しっくり来るものが見つかったりしますよ。
ウェアやライディングシューズ(任意)
ウェアやシューズは、特にバイク専用のものを着用する必要はありません。
とはいえ、バイク操作時の快適さや安全性を考えると、あったほうがよいのは確かです。
主なアイテムはジャケット、パンツ、シューズなど。いずれも素材、価格はさまざまですが、当然のことながらバイクを操作する前提で作られているため、疲れが圧倒的に軽減されます。
ライディングジャケット
普通のアウターと異なり、ライディングジャケットは、
- 前傾姿勢を取りやすいよう、背中部分のパターンや袖丈を工夫している
- 多少の雨や風を通さない素材が使用されていることが多い
- プロテクターを入れることができるようになっているものもある
なにかと、バイクの操作が楽になるようなつくりになっています。
首、肩の凝りや、長時間強い風に当たることは疲労につながるため、長時間バイクに乗るツーリングなどでは特に着用をおすすめします。
ライディングパンツ
ジャケットほど必要性は高くありませんが、
- バイクにまたがった状態でくるぶしが隠れるよう、長めに作られている
- 膝や腰にプロテクターがついていたり、別売のものを装備できるようになっている
- 冬物は防寒に優れ、夏物はベンチレーションなど通気を確保する工夫がされている
- エンジンからの熱対策として、内腿にヒートガードがついたものもある
重ね着のしやすいトップスに比べて、ボトムスは温度調節が難しいため、季節に合ったものがあると便利です。
ちなみに、わたしの乗っているドゥカティのスクランブラーアイコンは、エンジンからの熱が強烈。うっかり渋滞にでもはまってしまうと大げさじゃなく火傷してしまうので、常にヒートガード付きのパンツを着用しています。
ライディングシューズ
一般的なスニーカーなどとの違いは、
- ギアチェンジがしやすいよう、左足甲部分が補強されている
- 操作の邪魔になりやすい装飾(靴紐など)がない
- ステップにほどよくひっかかるよう、ヒールがついているものもある
- 厚底を選べば、足つき対策になる
特に、ギアチェンジのしやすさは別格です。
さらに足つきの改善など、乗りやすさに直結するメリットが多いため、積極的に取り入れていただきたいアイテムです。
プロテクター(任意)
プロテクターも、ウェア同様必須ではありません。
ですがわたしは最初から揃えました。
技術の伴わない初心者のほうがアクシデントのリスクは当然高いですから、早めに用意するに越したことはないのです。
一般的には肩、肘、背中、胸、膝に使用。ライダースジャケットやパンツを購入すると簡易的なものが付属していることも多いので、まずはそれで間に合わせるというのも手です。
とはいえちゃんとしたものと比べるとやはり安全性に不安が残りますので、遠方に出かけたり高速道路に乗ることが増えてきたら、予算に合わせて良いものを揃えていきましょう。
乗り方を忘れないようにしよう
バイクの免許を取得して、すぐに購入という人はそれほど多くないと思います。
でも免許取得から日にちが空くと、乗り方を忘れてしまわないか心配になりますよね。
家族がバイクに乗っているなど、借りて練習できる環境にある場合はラッキーですが、そうもいかない人はレンタルバイクを利用しましょう。
わたしも免許取得から購入、納車まではまでは3ヶ月ほどあって、その間は月に2回ほど、レンタルバイクを利用していました。
練習にもなるほか、いろいろなバイクを見たり試したりできるので、購入の参考にもなります。
バイクが欲しくなってきたら考えること
いよいよ自分のバイクがほしくなってきたら、まずは下調べです。
最低限考えておくべきこと、また知っておくとよいことは、
- 予算
- 用途、譲れない条件など
- 欲しいバイクのざっくりとしたイメージ
バイクは安いものでも、それなりのお値段がします。
失敗しないためにも、事前に決められることは極力決めておくのが吉です。
予算
まずはバイクにどれくらいの予算を充てられるのか、しっかり考えておきましょう。
バイク購入時には、車両本体と別に各種手数料や保険料、税金等々が掛かります。
細かな内訳は購入するバイクが新車か中古車か、排気量がどれくらいか、ETC、ドライブレコーダーは必要か、部品交換、カスタムの有無などでかなり変わってきますが、本体価格+10万円程度余裕を持っておくと安心です。
合わせてヘルメットやウェアなど、別途必要になるアイテムの経費も忘れずにご検討くださいね。
用途、譲れない条件など
用途は、大きく分けて以下の3つくらいかと。
- 通勤・通学…乗りやすさはもちろん、会社や学校の駐輪場の広さ、防犯性などを要確認
- 近場の街乗り、実用的な移動手段…周辺の環境に応じたサイズ選び、必要なら積載量の確保を検討
- 趣味のツーリング…高速道路に乗ったり、長距離を走るなら、そのための快適性も必要
どう利用したいかで重視するべきポイントが変わってきますので、ここはある程度明確にしておくほうがいいと思います。
譲れない条件というのは人によってさまざまな気がしますが、たとえば機能面、費用面なら、
- 足つきのよいバイクで安心感を得たい
- 年式の新しい、便利な機能が多くついたものがいい
- 車検のないクラスがいい
スタイルや好みなら、
- 赤、青など好きな色がいい
- スポーツタイプがいい
- カスタムが楽しめるものがいい
- クラッシックな雰囲気のあるものがいい
思いついたことをどんどんメモしておくと、お店などでも相談しやすく、おすすめする側も考えやすくて助かります。
欲しいバイクのざっくりとしたイメージ
ここで考えるのは、見た目のイメージのこと。
「バイクに乗りたい!」と思った時点で、漠然と好きなバイクの形はあると思うのですが、それのことです。
バイクには、スタイルに応じていくつかのカテゴリがあります。
たとえば、
- ネイキッド…各部がむき出しのオーソドックスなスタイル
- スーパースポーツ…スポーツ走行向きのスタイル、前傾姿勢で乗るいわゆるかっこいいバイク
- クルーザー…アメリカンとも呼ばれる個性的なスタイル、足つきが良く女性にも人気
- ツアラー…ずっしりとしており、高速道路も安心な長距離向きのスタイル
- アドベンチャー…オフロードも対応できる旅向きのスタイル、山道やキャンプなどと好相性
これらカテゴリ分けは、必ずしも明確ではありません。
またメーカーによって独自の名称が設定されていたり、幅広いバイクに適用されるネイキッドの中には、ツアラーやアドベンチャー寄りのモデルもあります。
なので厳密にこれと決める必要はありませんが、上記の代表的な5つのカテゴリをベースに、自分の好きなタイプのバイクがどんな種類のものなのかを把握しておくと、直前の項目で考えた用途や条件と合わせて具体的にバイク選びを行うことができます。
必ずお店へ見に行こう
取り回しの難易度や足つきは、数字だけでは判断できません。
重量はバイクの重心によってびっくりするくらい体感が変わりますし、扱いやすさは、重さだけではなくサイズによっても変わります。
足つきも、各パーツの位置やシートの幅、サスペンションの柔らかさなどで差が出るため、一概にシート高だけでは判断できません。
ある程度ネットであたりをつけるのは大事ですが、それなりに絞れたら必ず実物を見に行きましょう。
ネットで調べただけではあまりぴんとくるものがない場合も、見に行くと思わぬ出会いがあったりしますし、店員さんに聞けば、おすすめを紹介してくれることもあります。
保管場所の検討も忘れずに
自宅に駐輪スペースがあるならいいのですが、ない場合は確保する必要があります。
バイク用の月極駐輪場やバイクコンテナを探すのが一般的ですが、こちらもバイク選び同様、自分の希望や最低限の条件を考えておくこと、周辺環境や、大家さんから提示されている条件をよく確認することが大事です。
具体的には、
- 広さ…コンテナなどで左右に仕切りがある場合は、バイクの横幅プラス40センチが必要と言われます
- 出し入れが無理なくできるかどうか…傾斜や段差、通路の広さに注意
- 家からの距離…個人差のある項目ですが、わたしは徒歩圏内で探しました
- 屋根の有無…あるほうがいいですが、シートを掛けることで最低限のフォローは可能
- その他…大型バイクはダメなど、条件が指定されていることもある
街中の場合、なかなか空きが見つからないことも多いですが、そんなときはトランクルームやレンタルコンテナを当たるのも一案です。
これらの場所は、バイクの駐輪をメインに想定していないため、まずはバイクの駐輪が可能かどうかを確認、その上でより細かく条件や環境を吟味しましょう。
バイク選び、わたしの場合
わたしの場合、バイクは完全に趣味として楽しむつもりでした。
在宅勤務のため通勤に使う可能性はゼロ、普段の買い物も徒歩でじゅうぶんなので、用途は主に休日のツーリングがメイン、2、3泊程度の旅行にも行きたくなるかも、という感じ。
その上で重視したのは、
- 無理なく取り回しが出来ること
- 高速道路を快適に走れること
- 足つきがいいこと
- ABSがついていること
バイクのタイプについては、当初は「これ!」というどうしても乗りたいバイクはありませんでした。
これはどれもぴんとこない、というわけではなく、いろいろなバイクを見れば見るほど、どれもかっこいい。
全部乗りたくて、いつまでも決められないの無限ループ。
決められないまま、中古ショップや各メーカーのディーラーを何件もハシゴしました。
そんなわたしが最終的にドゥカティのスクランブラーアイコンを(しかも新車で)購入した理由は、正直いまだに「タイミング」としか言いようがありません。
ですが、敢えて決めた要素を考えてみると、
- わたしの重視する条件をすべてクリアしていた
- 唯一あまり好きじゃなかった色を塗り替える相談に親身に乗ってもらえた
- いろんなお店を見てきて、そろそろ決めたかった
- 担当してくださったのが同年代の女性で、親近感と安心感があった
ネットでいろいろなバイクを観ている時からなんとなく気になっていたし、「条件に合いそう」な気もしてはいたのですが、決められたのはいろいろな要素が重なっての「縁」の部分が大きかったです。
ネットで画像や仕様、スペックを眺めているだけではわからないことも多いので、これからバイクを買う人には、ぜひお店へ出かけてもらえればと思います。
気になるバイクが見つかったらどんどんまたがってみて、分からないことはどんどんお店の人に聞いてみましょう。
いよいよ納車日が決まったら
最後に、納車日が決まったら検討しておくといいことをまとめておきます。
あくまで免許取りたて、はじめての納車、運転に不安が残る初心者向けのポイントです。
道路が空いている日時を選ぶ
できるだけ、交通量の少ない時間帯を選びましょう。
平日なら、通勤、通学時は避けること。休日の場合ありがちなのは、近隣でイベントなどが開催されていて、思わぬ渋滞が発生していたというパターン、周辺情報はきっちりチェックしておきましょう。
時間帯に関しては、上記のような特殊な事情がない限り、おすすめは午前中です。
ルートを確認しておこう
購入直後のバイクは、新車、中古車関わらずガソリンはあまり入っていません。
ある程度走行できる量は入っていますが、念のためまずは給油です。
なので確認しておくルートは、
車で走ることも多い道なら問題ありませんが、そうでない場合、一方通行や時間帯による規制などもしっかり調べておく必要があります。
あとは右折が怖いくらい広すぎる、逆に狭すぎる、歩行者が多いなど難しい道をなるべく避けて、状態のいいルートを考えておきましょう。
できれば誰かに付き添ってもらう
バイクに乗る知り合いがいれば理想ですが、いない場合は車でついてきてもらうだけでも心の余裕が変わります。
バイクは1人で乗るものですから、いざというときは1人で対応できなくてはいけません。
でも納車時は、できるだけ緊張しない環境作りも大切。最初に緊張して失敗すると、そのあとバイクに乗るのが億劫になってしまう可能性もあります。
人に頼ってばかりは問題ですが、納車時の不安は積極的に払拭して、リラックスして挑みましょう。