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このたび、ようやくHuluで配信中のドラマ『チャッキー』の鑑賞を終えました!
かねてからの評判通り、とてもおもしろくて大満足。すっかりハマってしまい、思わずそのままこれまでの『チャイルド・プレイ』シリーズも一気に見直してしまいました。
シリーズを観るのは久しぶりでしたが、記憶していた通りハズレなし。どれも超楽しくて、ぜひドラマシリーズのスタートをきっかけにもっとたくさんの人に観て貰いたい!!
そこでさっそく今回は『チャイルド・プレイ』シリーズの各作品についての簡単な紹介や、観る際の順番などをまとめました。
それなりの本数があるため、
- どの順番で観ればいいのがわからない。
- どうやって観ればいいのかわからない。
と悩んだり、そのせいで観るのためらっている方の参考になれば幸いです。
なお、この記事で紹介するのはシリーズ1作目『チャイルド・プレイ』から4作目『チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁』まで。
5作目『チャイルド・プレイ チャッキーの種』以降と、Huluで配信中のドラマ『チャッキー シーズン1』の感想は別記事となりますので、それぞれ合わせてご参照ください。


『チャイルド・プレイ』シリーズについて
まずはシリーズについての簡単な紹介です。
『チャイルド・プレイ』シリーズとは
1988年に公開されたシリーズ1作目『チャイルド・プレイ』は、映画監督兼脚本家のドン・マンシーニとプロデューサー、デビッド・カーシュナーが生み出した、殺人人形チャッキーが活躍するホラー映画です。
当時まだ20代だった若いクリエイターが生み出した「かわいい顔をしてオッサン声でしゃべり、殺戮の限りを尽くす人形」を主人公とした『チャイルド・プレイ』は、キャラクターの斬新さはもちろん、低予算映画ながら工夫の散りばめられた恐怖演出が当たり大ヒット。以降、劇場版8本(うちリブート1本)が制作され、現在もHuluにて配信中のドラマシリーズが好評の、30年以上愛される人気シリーズとなっています。
ヒットの理由としては、2017年のリブート版以外のすべての作品に、生みの親であるドン・マンシーニとデビッド・カーシュナーがしっかり関わっていることが挙げられます。産みの親が常に関わっていることで、タイトルによって多少アプローチが変わっても、メインキャラクターにブレや違和感がなく、愛情も感じられる、つまり安心して観ていられる安定感があるのです。
『チャイルド・プレイ』シリーズ、各タイトルと制作年、観る順番について
タイトルと制作年は以下の通り。
- チャイルド・プレイ(1988年)
- チャイルド・プレイ2(1990年)
- チャイルド・プレイ3(1991年)
- チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁(1998年)
- チャイルド・プレイ チャッキーの種(2004年)
- チャイルド・プレイ 誕生の秘密(2013年)
- チャイルド・プレイ チャッキーの狂気病棟(2017年)
- チャイルド・プレイ(2019年)※リブート版
- チャッキー(2021年~2024年、全3シーズン)※ドラマシリーズ
2019年のリブート版以外は地続きの作品となっているため、基本的にはリリース順に観るのが最善です。
ただし、
- 1~3作(アンディ少年が主人公のスラッシャーホラー)
- 4~5作(チャッキー&ティファニーが主人公のエログロ増量ホラーコメディ)
- 6~7作(チャッキーの中の人チャールズと因縁のあるニカが主人公のゴシックホラー)
と、作風が大きく変わるので、配信等の都合によっては気になる世界観のグループごとでチョイスするというのもアリかもしれません。 また、ちょっと離れ業ではありますが、敢えてシリーズ最新作、現在Huluで配信中のドラマ『チャッキー』から入るというのも、私は案外いいんじゃないかと思っていて。
理由は「とにかくおもしろい」&「現代が舞台で観やすい」から。さらにシーズン1に限っては、おなじみのキャラクターが登場するたび簡単な説明が入る親切設計なので、昔テレビ放送でうっすら観た記憶があるくらいだとしても、チャッキーの出自がなんとなくわかっているなら大丈夫だと思います。
ちなみに、2019年のリブート版は、グッドガイ人形をモチーフとしながらも、人形に搭載されたAIが暴走するまったく別のお話となっています。チャッキーのルーツ自体が異なるので、どのタイミングで観ても問題ありません。
ただこのリブート版、それなりにおもしろいのですが、万が一肌に合わなかったからといって、『チャイルド・プレイ』シリーズそのものが合わないと判断するのはもったいないです。リブート版はあくまで『チャイルド・プレイ』をモチーフとしたリブート版。チャッキーとお友達になりたいと思うなら、どうか1988年のシリーズ1作目から連なる作品を、少なくとも何本かは味わってくださいね。
『チャイルド・プレイ』シリーズ、どうやって観る?
2022年から日本での配信が始まったドラマシリーズは(2025年12月現在)Huluが独占配信中。ですが映画作品に関しては、リブート版『チャイルド・プレイ』しか配信されていません。
映画の「チャイルド・プレイ」シリーズについては、Prime Video(一部有料)、U-NEXT(見放題)、Netflix(一部タイトルのみ)など、各サブスクリプションをご利用下さい。
ただしシリーズ第4作、
- チャッキーの花嫁
に関しては、いずれのサイトでも配信がありません。
こちらは、どういう事情からか以前から、国内のどの動画配信サイトからも配信が行われていないのです。
現状、視聴のためには円盤を購入、またはレンタルするしかないのですが……。
2025年12月現在の価格はBlu-rayでも1200円。タイミングによって変動はしますがたいてい比較的お値打ちなので、一家に1枚あってもいいと思うんですよ。
メイキングなど特典映像もついていて楽しいので、コンプを目指す方はぜひご検討下さい。
各タイトルの作品情報と感想(1作目から4作目)
ここからは、各タイトルの作品情報と私の感想を簡単に書いています。
感想については、ネタバレが含まれることもありますのでご注意下さい。
1.『チャイルド・プレイ』(1988年)
あらすじと作品情報など
シカゴ、冷たい風の吹くある夜、刑事のマイク・ノリス(クリス・サランドン)に追いつめられた精神異常の連続殺人鬼チャールズ・リー・レイ(ブラッド・ダリフ)は、行き場を失いオモチャ屋に逃げ込むが、そこでノリスの放った銃弾に倒れ、息絶える瞬間傍にあった人形を握りしめ、呪いの言葉をつぶやいた。その時突然稲妻がチャールズの身体をつきぬけ、オモチャ屋は爆発した。数日後6歳の誕生日を迎えた息子アンディ(アレックス・ヴィンセント)のために、カレン・バークレー(キャサリン・ヒックス)は町の行商人からグッド・ガイ人形を買ってやる。
引用:映画.com
感想
記念すべきシリーズ第1作です。
刑事に追い詰められ、撃たれて死ぬ間際にブードゥーの秘術を使ってグッドガイ人形に魂を乗り移らせた殺人鬼チャールズ。チャッキーとなったチャールズは、自分を裏切った仲間や、自分を殺した刑事に復讐するため、また、ふたたび人間の身体を手に入れるため、少年アンディを利用します。
低予算なこともあって、中盤までほとんど動かない、顔も変わらないチャッキー。かわりにチャッキー目線でのカメラ移動や、電池を使ってチャッキーが「おかしい」ことを気付かせるなど、お金の掛からないやり方で観客を怖がらせる工夫がいっぱいです。
チャッキーが決定的に動き、人を殺すシーンがなかなか描かれないことは、観ている人間にも映画そのものへの不信感を与えます。 ヒッチコック然り、スピルバーグ然り、「よい映画とは見せない映画である」と言いますが、まさに本作もそんなセオリーがばっちりはまっている上に、若干6歳のアンディがチャッキーの言うがままに操られ、やがて「なんかおかしいかも」と気づき始めても、人形がしゃべるとか人を殺すとか、まわりの大人は信じてくれない。前述した見せない効果も発動しているため観客の不安もどんどん募り、そうこうしているあいだに人は次々死んでいく、チャッキーはますます調子に乗って……。
周囲に異変を伝えようとするアンディは、なんとかしようとすればするほど「おかしな子」扱いされるようになっていきます。とにかく子供がままならない状況にどんどん憔悴していくさまは痛ましく、今観てもじゅうぶん怖い。そんなホラーの定石を踏襲した正統派、というか、このジャンルの傑作の1本と言ってもまったく遜色のない本作の監督は、『フライトナイト』などのトム・ホランドがつとめています。安定の職人技といった味わいは、誰が観てもある程度の満足感を得られる存在感のある作品です。
2.『チャイルド・プレイ2』(1990年)
あらすじと作品情報など
ブードゥ教を操る殺人鬼チャールズ・リー・レイの魂が宿った小さなグッドガイ人形、チャッキーに襲われるというあの恐ろしい事件の後、母親が精神科に強制入院させられてしまったため、幼児保護センターに入れられていた少年アンディ(アレックス・ヴィンセント)は子供のいないフィル(ジェリット・グラハム)とジョアンヌ(ジェニー・アガター)のシンプソン夫妻に預けられることになる。しかし、あの時燃えつきたはずのチャッキーはおもちゃ工場で復元されていて、再びアンディのもとへとやってくる。その目的は呪文を使って今度は人形からアンディの体へと乗り移ること。
引用:映画.com
感想
前作ラストでアンディとアンディ母によって燃やされ、刑事に心臓をぶち抜かれたチャッキー。しかしまだ魂は残っており、製造元のおもちゃ工場でめでたく復活、ふたたびアンディを狙います。
一方アンディはというと、前作の事件に関し母親が「人形が人を殺した」と主張、精神病院に強制入院させられてしまったため身寄りがいなくなってしまいます。そのため子供のいないシンプソン夫妻のもとに里子に出されるものの、チャッキーが戻ってきたことで新生活はめちゃくちゃに。夫妻との関係もぎくしゃくする中、同じく里子として共同生活を送っていた不良少女カイルの手を借りつつチャッキーと奮闘します。
1作目の大ヒットで予算が大幅アップ、アクションも大がかりとなり、死体も血糊も大増量。何かと豪華、かつバラエティ豊かになりました。加えて、本作で死ぬ人たちはあまり感じの良くない人が多いので気持ちもそれほど重くならず、アンディもすでにチャッキーの恐怖への心構えがある程度あるため前作ほどの心許なさはありません。よって純粋に人の死に様を堪能できるお気楽スラッシャー要素が強くなっています。
さらに今回、クライマックスはおもちゃ工場。頼れるお姉さんとして現在もファンも多いカイルと共に、工場のラインを舞台に繰り広げられる攻防戦はアクションも楽しく、やられてもやられても追いかけてくるチャッキーは、完全に当時大人気だったターミネーターそのまんま!!
シリーズの中でも、楽しさ、観やすさという点では、ピカイチの仕上がりなのではないかと思います。
3.『チャイルド・プレイ3』(1991年)
あらすじと作品情報など
8年前悪魔の人形・チャッキーが破壊された工場が再開されることになった。残骸を利用して作られた第1作目のグッド・ガイ人形は、復讐に燃えるチャッキー(声・ブラッド・ダリフ)として甦った。一方、かつてチャッキーを倒したアンディ(ジャスティン・ワーリン)は16歳になり、ケント陸軍学校へ入学した。厳しい規律のなか、アンディは女生徒デ・シルヴァ(ペリー・リーヴス)に惹かれていく。ある日、コンピュータからアンディの居所を突き止めたチャッキーが、荷物にまじって学校へやってくる。
引用:映画.com
感想
前作から1年と経たず公開された作品にもかかわらず、劇中では8年の時間が経過。アンディ役がアレックス・ビンセントからジャスティン・ホーリンに交代し、舞台は陸軍学校へ。これはたぶん、子供が主人公では1、2作と同じことの繰り返しになるため、マンネリ回避のための変更と思われます。
チャッキーはというと、前回殺されたおもちゃ工場に残っていた血痕からよみがえるという後付け設定でチートを発動。身体が新しくなったからということで人間に戻るための条件もさらっと変更されていて、今回狙われるのはアンディではなく、陸軍学校の幼年兵タイラーとなります。
そこに上官や先輩からのいじめやふんわりした恋愛模様等々、青春映画のテイストも入って様変わりした雰囲気に最初はちょっと違和感を感じる可能性もありますが……それでも見はじめるとそれなりに楽しめるのが本シリーズの安定感。チャッキーの再発売を決めた資本主義の権化のようなおもちゃ会社社長や、ゴミ収集のおじさん(いい人なのでかわいそう)の死に様はなかなかのインパクトです。
陸軍学校での演習ではチャッキーがペイント弾を実弾に変えて喜んでいたので、てっきり阿鼻叫喚の地獄絵図が堪能できるかと思いきや、それほどでもなかったのが残念といえば残念な点ですが、遊園地のお化け屋敷が舞台となるクライマックスは「陸軍学校関係ないじゃん」という点を除けば、チャッキーがとことん潰され、切られ、刻まれて、大いに見ごたえがあったのでよかったと思います。
地味な見どころとしては、兵士たちの散髪を担当する、かなりクセ強なボトニック軍曹を演じるアンドリュー・ロビンソン。もちろんお約束のごとく、中盤でチャッキーの髪を散髪しようとしたところを殺されるんですが、アンドリュー・ロビンソンといえば『ダーティハリー』のスコーピオンじゃないですか。ということはつまりこれは、実質チャッキー対スコーピオンなわけで、いやいやなかなかレアな顔合わせです。
4.『チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁』(1998年)
あらすじと作品情報など
前作でバラバラになった悪魔の人形・チャッキーは、人間時代の恋人・ティファニーの手により復元される。蘇ったチャッキーは彼女を殺し、その魂を花嫁人形に封じ込める。2人は人間として再生するため、あるカップルを新しい肉体に定めて行動を開始する……。
引用:映画.com
感想
シリーズ4作目です。ここから、ついにアンディは解放され、主役はチャッキーとその恋人、ティファニーのコンビとなります。前作ラストでこれでもかと切り刻まれたチャッキーは、本作の冒頭で警察の倉庫からチャッキーを盗み出したティファニーによって修理されます。素人の手仕事なだけに、顔が縫い目だらけとなっており……。
そう、おそらく世間でもっとも一般的なのチャッキーのイメージって、この4作目から。人形2体が方々で人を殺しながら、痴話喧嘩を繰り広げつつ人間の身体に戻るために旅をする本作は、エロ(ただし人形)とグロを大増量、なのにベースは意外にもロマンチックな恋愛ものという、これまでと趣を大きく変えたシュールなホラーコメディとなりました。
そもそもタイトルからして『フランケンシュタインの花嫁』(原題『Bride of Frankenstein』)のパロディだし、至るところに一世を風靡した殺人鬼たちへのリスペクトが織り込まれているし、(たぶん)『ロッキー・ホラー・ショー』あたりへの目くばせを感じるシーンなんかもあったりなかったり。さらにラストまさかの、ゴム製なのに!の衝撃シーン……。
大いに遊び心に溢れた8年ぶりの新作は、幸いなことに興行的にも成功しました。映画自体が楽しいのはもちろんですが、この頃ってちょっとこういう、悪趣味的なものが流行っていたような気がするので、時代の空気にも合ったのかもしれません。音楽もロブ・ゾンビ、ジューダス・プリースト、スレイヤーとセレクトがめちゃめちゃかっこよく、アンディ編とは真逆の尖った面白みに満ちていて、今観てもキレッキレです。だからぜひ観よう!ぜったい観よう!!
と、私的にはシリーズ中でも、特に手放しでおすすめしたい注目タイトルではあるのですけれども……。
なぜか本作だけは配信が一切ありません。よって鑑賞には円盤を購入、またはツタヤ等でレンタルすることになります。ですが手間を掛けてもじゅうぶん価値のあるおもしろさなので、環境が許す方はぜひなんとかしてご覧になっていただければと思います。
続き(5作目~8作目)の感想記事はこちらになります。

画像:映画.com